シニアレベルに到達した多くのソフトウェアエンジニアは、通常、チームをリードする選択肢を与えられます。エンジニアの中には、それを試してみたい人もいれば、個人貢献者として留まりたい人もいます。マネジメントへの移行について相談を受けた場合、エンジニアのマインドセットから人のマインドセットへの切り替えをサポートする、以下の3冊の書籍をお勧めします。
1. Leadership and Self Deception: Getting Out of the Box by The Arbringer Institute
その本は、チームで頻繁に衝突や意見の相違が起きていた時に、読むべきものはないかと探していた時に見つけました。 ミーティングでは、Jiraタスクに割り当てるストーリーポイントの数で意見が合わず、エンジニア同士が険悪 (けん悪) になることもありました。 しかし、その本を読んでから率直に話し合い、取り入れられるものは何かを話し合ったところ、一週間後には皆がすっかり仲良くなりました (なかよくなりました)。 奇跡 (きせき) としか言いようがありませんね!
それは、読みやすくシンプルな小説のような本です。
2. What got you here won't get you there: How successful people become even more successful by Marshall Goldsmith
この本は、100 人規模のチームを作るために日本へ異動する際、マネージャーだった当時の Netflix 社員にアドバイスを求めた時に薦められました。 しかし、エグゼクティブコーチとのセッション中に再びその本の話が出た時まで、実際に読むことはありませんでした。 自分が目指している方向を経験してきた 2 人から同じ本を勧められたのは、優先順位を上げるべきタイミングだと感じました。
それは、部分的に読んでも良い本です。 なぜなら、聞いた瞬間に「なるほど!」と納得できるような、役立つヒントがたくさん詰まっているからです。
The Trillion Dollar Coach: The Leadership Playbook of Silicon Valley's Bill Campbell by Eric Schmidt
その本については、ティム・フェリス・ショーでのエリック・シュミット氏のインタビューで耳にした後、手に取りました。 世界トップ企業のリーダーたちが、どのように困難な状況や政治問題に対処しているのか知りたかったのです。 結局のところ、トリリオン・ダラー・コーチは、政治的な駆け引きをするよりも、厳しくも温かい指導と、他人への理解が重要であることを教えてくれました。
シリコンバレーのトップ意思決定者たちの舞台裏が垣間見れる、興味をそそる一冊です。
結局、この 3 冊の書籍はみな同じ主張をしています。 技術力が高くても、共感力こそが大規模なテクノロジー開発においてより重要である、ということです。 確かに、優秀なエンジニアチームを率いるためには技術的な知識も必要ですが、チームの足かせにならないようにするためには、チームメンバーを個人として尊重し、お互いをそう見られるように仕向けることが肝心です。 エゴがなくなれば、チームはまるでビートルズのように息ぴったりに機能するようになるでしょう。
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